このページは備蓄品の数量算定、選定、保管、更新、配布管理に限定します。在宅避難の可否や断水時の生活ルールは「在宅避難」、初動資器材の使用手順は「防災体制と初動対応」で扱います。
1.算定の前提条件を決める
- 想定居住人数を住戸数ではなく居住者名簿等から推計する
- 最低3日、可能であれば1週間など対象期間を決める
- 家庭備蓄率をアンケートで把握する
- 管理組合が全量を備える品目と補完する品目を区別する
- 帰宅困難者、来訪者、管理員を対象に含めるか決める
2.飲料水・食料の数量設計
飲料水は1人1日当たりの目安量×対象人数×日数で算定し、生活用水とは分けます。食料は熱源・水を必要としない品目、アレルギー表示、乳幼児・高齢者対応を考慮し、一斉配布か段階配布かを決めます。
3.携帯トイレの数量設計
1人1日当たりの使用回数×人数×日数で必要袋数を算定します。本体だけでなく、便器カバー、凝固剤、消臭剤、手袋、衛生用品、密閉袋まで一組として管理します。
4.共用備蓄の選定区分
- 人命救助:バール、ジャッキ、担架、ヘルメット
- 情報:ラジオ、拡声器、掲示用品、筆記具
- 安全確認:照明、立入禁止材、工具、養生材
- 救護:救急用品、毛布、感染防護用品
- 本部運営:名簿様式、被害記録票、腕章、鍵管理用品
5.保管計画
- 浸水・転倒・高温多湿を避ける
- 一か所集中と棟・階分散の利点を比較する
- 棚ごとに品目・数量・期限を表示する
- 重量物の搬出経路と台車利用を確認する
- 鍵保有者と不在時の開錠方法を複数化する
6.備蓄台帳の必須項目
品名、規格、数量、保管位置、購入日、期限、点検日、調達先、単価、更新担当、使用・廃棄履歴を記録します。棚番号と台帳番号を一致させ、現物確認できる状態にします。
7.更新・配布計画
期限の12~18か月前に予算化し、防災訓練で試食・配布して更新します。発災時の配布権限、優先対象、配布単位、受領記録、残数報告を決め、先着順による混乱を防ぎます。
8.年次点検の合格基準
数量一致、期限内、破損なし、機器作動、電池液漏れなし、搬出可能、鍵開錠可能、台帳更新済みの全項目を確認し、不適合には是正期限を設定します。
9.備蓄充足率の算定
品目ごとに「現有数量÷必要数量×100」で充足率を出し、人命・衛生・情報・本部運営の優先順位で不足予算を配分します。
10.調達仕様書の項目
- 要求性能と規格
- 数量・包装単位
- 保存期限の最低残存期間
- 納入場所・棚入れ条件
- 取扱説明・保証・交換条件
- 同等品提案の可否
11.保管監査
台帳担当者とは別の確認者が、年1回、抽出ではなく全品目を現物照合し、差異、破損、期限、動作、保管環境を監査します。
参考:内閣府防災情報/首都圏各自治体の家庭・共同備蓄情報
※本ページは一般的な情報提供を目的としています。制度、法令、契約、建物・設備の状態は個別にご確認ください。